IR誘致による経済効果は大きいものの、日本の治安悪化が懸念材料に

IR誘致は経済効果が見込めるが課題も多い!カジノ導入による懸念事項

東京オリンピックの開催が2020年に予定されていた頃、同時に“IRの誘致”についての議論も加速していました。現在は別件で手一杯の日本ですが、私たちは冷静にIRの誘致に関する理解を深めておきましょう。

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2018年に加熱したIRの誘致とは?

「IR」とは、国際会議や学会が行われる大規模な研修所ショッピングモールホテルなどの多種多様な施設が併設された複合施設です。
Integrated Resortの略で統合型リゾートと呼ばれることもあります。

世界各国ではIRにより収益を得ようと、各都市でIRの誘致(建設予定地になるべく手を尽くすこと)に力を入れているのです。
日本も例外ではありません。

しかし日本でのIRの誘致は多くの批判の声を受けています。
それはIRで建設される施設の中に“カジノ”が含まれることに原因しており、日本の安全で健全な風土が脅かされる恐れがあるからです。

IRの誘致で起こりうる私たちの生活への影響

インバウンドによる経済効果

チップを取り分けるディーラーの手

IRの誘致に成功すれば、世界中からカジノ愛好家が日本に集まります。
そうなれば宿泊施設飲食店の利用、ついでに家族を連れてきて日本の名所を観光するかもしれません。
そのような場合のインバウンド消費は日本にとって非常に重要な役割を占めており、経済効果は計り知れないものになります。

インフラ整備による地域活性

現在IRの建設候補として上げられているのは6都市で、東京都大阪府だけでなく長崎県和歌山県といった地方も含まれています。
仮に地方での建設が決定した場合、各主要都市からカジノのある地域までのインフラが整備され、IR建設予定地周辺の生活水準は底上げされる見込みです。

治安悪化への懸念

IRの目玉施設は“カジノ”です。
カジノは世界中で建設されており、大会があれば世界各地からプレイヤーが集まるほどの人気を秘めています。

全ての外国人プレイヤーのマナーが悪いとは言えませんが、少なくとも日本のマナーを熟知している人は少数派です。
外国人が多く行き交うというだけで、多少なりとも治安の変化が予測されます。

ギャンブル依存症に対する不安

ギャンブル依存への懸念は大きい

公営ギャンブルがかなり限定されている日本ですら、ギャンブル依存症への懸念は大きいです。
世界を見ると一層カジノ利用者のギャンブル依存には目を瞑れません。
いくら対策が施されているとは言え、実現した場合の実害は少なくないことが予測されます。

一長一短の物議を醸す取り組みである

IRの誘致に成功した都市は、一般的に多大な利益を得られるというデータがあります。
世界規模で見ると、マカオやラスベガスは十分に成功していると言えるでしょう。

日本でもIR誘致によるカジノ建設が成功すれば7,600億円~2兆8,000億円前後の経済効果が見込めると言われています。
しかし経済効果に良い影響がある一方で、外国人観光客増加による治安の悪化や日本人のギャンブル依存症加速に対しては懸念が残ります。

世界的な感染症の影響で完成予定時期はとっくに過ぎていますが、今後私たちの生活にどのような影響が及ぶのか注目の集まる議題なのではないでしょうか。

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